コンテンツとの接触面がサイト外に移動している

マスメディアが、コンテンツの概要もしくはイントロを含むRSSを配信する方向に、一斉に動いている。

それは、次のような地殻変動を感じ取っているからだろう。

"Media is shifting from a publisher-centric model to a user-centric model, where a user picks the content from a lot of sources."(ユーザーが多数の情報ソースからコンテンツを選ぶ場において、メディアは出版社中心のモデルからユーザー中心のモデルにシフトしつつある)。

RSS化によって、コンテンツ配信プロセスの中抜きはいとも簡単に行えるようになる。

このとき、コンテンツの一次発信者であるメディアはどう対応するのか?

伝播させる

現時点では、RSSトラフィック増につながっている。(だからこそメディア企業はこぞってRSSに対応してきている)

これはRSS化することで、コンテンツとの接触面がサイト外に移動し、それがトラフィックを生むようになるからだ。

現時点ではその接触面は、blogなどのコンシューマジェネレーテッドメディア、SBMSNSなどのフィルタリングツール、Google Newsなどのアグリゲータなどが有力である。(RSSを広告的に有償で取り込むバーティカルポータルも出てくるだろう。)

これらに、できるだけ多く取り込まれることが、コンテンツの接触面を増やし、トラフィックを増やすことにつながるということだ。

となると、メディアに求められることは、

  • できるだけ伝播するコンテンツを作り、
  • 自社サイト外にできるだけ多く伝播させ、
  • そこからどのようにトラフィックを生むかを
  • 設計して実装すること

になってくる。「コンテンツの伝播」を「引用」という枠でしか考えていなかった時代とは、根本的に戦略が異なってくる。