【与太】「シンプルにしろ」という言葉と機能数

いつも悩む。

お互い自分の専門領域外で興味のないところはややこしくなくシンプルであってほしい、っていう意味になっちゃってるわけです。でも、自分の領域のこととなると、ディティールが見えているから、単にシンプルという言葉をかざして相手が押しつけてくるものは手抜きにしか感じられなくなる。そういうディティールを練り込んで練り込んでシンプルにするっていうのは、数学の証明をなるべく短くしようとするのと同じぐらい、本質的に一番難しい仕事です。

Webアプリの流行としてはシンプルで軽いものが流行で、実際自分も使う時はシンプルでライトな感じのもののほうが好き。check*padとかの作りのポリシーとかね。

でも、B向けのASPサービスでそれなりの単価のモノを売っている以上、どうしても「あのニーズを満たす必要が、、」みたいなのの積み重ねが入らざるを得ない。1社でも使ってくれている機能は、おいそれと削るわけにはいかない。

スタイルとして「シンプルがかっこいい」と思うのと、実際に「高機能だけどシンプル」を実現することのあいだの距離を埋めるのに必要な努力を甘く見ちゃいけない。

とりあえず一定の割合で「使いやすい」という評価をもらえるようにはなった。が、C向けのベストプラクティスと比較すると到達点はまだ比較の俎上にものらない。「使い勝手」よりも「機能」が優先されること自体は是である世界だけれど(必要な機能がなければ意味がない)、やはり使って「いいなぁこれ」と思ってもらえるものであってほしい。

むつかしいなぁ。