RSSの可能性は、新規ビジターの獲得に使うことで花開く
昨日、「Webフィード.cc」と「xFeed」というサービスがリリースされていた。ちょっとそこから考えがあちこちにひらひらと飛んでいった。
サイドフィードは10月19日、ウェブサイト内の各ページやグループ企業のサイト間にまたがる情報を、1つのページで一括して表示させるための企業向けサービス「Webフィード.cc」を公開した。
二つのサービスに共通する特徴は?
この二つのサービスに共通する特徴は、「サイト上に、RSSから出力したコンテンツが表示される」という部分だ。
「Webフィード.cc」はそもそも自社サイトにRSSコンテンツを貼り付ける技術だし、「xFeed」には「シンジケーション」という名称で同機能が搭載されている。
コンテンツを貼る場所としては今後、
- 自社サイト
- コンテンツ・メディアサイト
- 個人のBlog
みたいに展開していくのだろう。
RSSをリテンションでなく、新規ビジターの獲得に使う
以前、Web2.0関係の技術は
- リテンション:リピーターのスティッキネス向上
- アクイジション:新規ビジターの獲得
に分けられると書いた。
リテンションは、企業サイトを訪れた消費者に、好きなコンテンツを直接RSSで購読させることでサイトへの再来訪頻度を上げてもらう方向性だ。
リテンション用途でのRSS利用は、Eメール(とそのパーソナライズ)という既存の技術から連想できるため、個人的にはこっちの普及の方が早いかなと思っていた。
が、上で取りあげた二つのサービスは、関連するコンテンツサイトや関連するジャンルのBlogに、RSSの新着情報を貼ってもらうことをイメージしていることからすると、どうもアクイジション、新規ビジターの獲得用にRSSを使うことを目的としているようだ。
下記の図でいくと、「アグリゲータ」と書いたところに位置するものだと思う。
第三者のサイトにRSSを露出して、消費者の関心とマッチングさせることで付加価値を作り出す形態だ。
RSSという規格が、再利用が容易だからこそ、ここが花開く可能性が高い。
RSSを使った「新規ビジター獲得」とはなにか?
- コンテンツは実はツリー構造である
- ツリーの要素は下記で形成されている
- 「花」はコンシューマ、エンドユーザからの情報
- 「枝」は当事者、専門家、マーチャントからの情報
- 「幹」は情報発信者からの情報
- このツリーの全体像が消費者の行動決定要因となる
というコンセプトが語られていた。とても素敵な概念。
「Webフィード.cc」と「xFeed」の例は、RSSを軸にこれらをマッチングさせていくものなんじゃないか(まだ全体像は見えていないけれども)。 このツリーを構築することで、トラフィックを発生させ、またその付加価値を高めていくことができる。GoogleのAsSenseをRSSによる出稿に対応させるようなものかもしれない(仮にそうだとしたら原稿の審査とかどうするんだろう、、先走りすぎか。)。
情報発信者の視点でツリーを構築しようとしても、偏った花しか咲かない。であれば、第三者にツリーを構築してもらったほうがオトク、みたいな。
AmazonやGoogleAdsenseは、独自の技術によっていち早くこのツリー構築を実現した。今後、RSSによって同等のことがコモディティ化していくのだろう。